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第16回 定期演奏会
2027.1.17 (日) 12:45開場/13:30開演
神奈川県立音楽堂
入場無料・全席指定(要予約)
※お子様連れもご入場可能です!
アクセス[↗︎]
神奈川県立音楽堂
JR/地下鉄 桜木町駅 徒歩10分
PROGRAM
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<第1部>
ロッキー・ポイント・ホリデー
R.ネルソン
ニムロッド
E.エルガー/編曲:A.リード
バレエ組曲「青銅の騎士」より
R.グリエール/編曲:石津谷治法
<第2部>
コンパス・オブ・ユア・ハート
A.メンケン/編曲:鈴木英史
我が心のフォスター
S.フォスター/編曲:星出尚志
Wave
A.C.ジョビン/編曲:本澤なおゆき
交響組曲「ハリー・ポッターと賢者の石」
J.ウィリアムズ/編曲:R.W.スミス
<第3部>
交響詩「エグモント」
B.アッペルモント
※プログラムは予告なく変更になる場合がございます。
曲目解説・聴きどころ
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ロッキー・ポイント・ホリデー
ロン・ネルソンの《ロッキー・ポイント・ホリデー》は、吹奏楽オリジナル作品の中でも、とりわけ鮮烈なリズム感と透明度の高いオーケストレーションで知られる名曲です。タイトルの「ロッキー・ポイント」は、かつてロードアイランド州にあった遊園地に由来するとされ、作品全体には休日の高揚感、にぎやかな人々の動き、アトラクションのスリルを思わせる明るいエネルギーが満ちています。
ミネソタ大学バンドのために作曲され、作曲者自身が「非常に難しい作品を書く」と語ったという逸話も残るように、技術的にもアンサンブル面でも高度な集中力が求められます。
この作品の魅力は、単なる華やかさだけではありません。細かく刻まれるリズム、シンコペーション、拍節感の変化、そして木管・金管・打楽器が瞬時に音色を受け渡していく構成によって、音楽は常に前へ進み続けます。特に、軽快なパッセージの裏側で低音や打楽器が推進力を保ち、上声部がきらめくように絡み合う書法は、吹奏楽ならではの機動力を最大限に生かしたものです。
また、ネルソンの管楽器法は非常に明晰で、分厚く鳴らす場面と、各楽器の輪郭を際立たせる場面との対比が鮮やかです。強奏部では金管の輝かしい響きが作品全体を押し上げる一方、木管群には細かな音型や対旋律が多く与えられ、音楽に立体感を生み出しています。リズムの切れ味、音色の変化、そして緻密なアンサンブルが一体となって、題名のとおり祝祭的で開放感あふれる世界を描き出します。
バレエ組曲「青銅の騎士」より
グリエールのバレエ音楽《青銅の騎士》は、プーシキンの同名の物語詩をもとにした大規模な舞台作品です。サンクトペテルブルクを象徴するピョートル大帝の騎馬像「青銅の騎士」を中心に、壮麗な都市の姿と、そこに生きる人々の運命が描かれます。グリエールは20世紀の作曲家でありながら、ロマン派的な旋律美と重厚な管弦楽法を色濃く残した作風を持ち、この作品にもその特徴がよく表れています。
音楽的な聴きどころは、何よりもスケールの大きな旋律と、厚みのある和声進行です。グリエールの旋律は息が長く、歌謡的でありながら英雄的な広がりを持っています。そこに、金管群の荘重なコラール、木管の華やかな装飾音型、打楽器による祝祭的なリズムが加わることで、舞台音楽らしい視覚的な迫力が生まれます。単に「大きく鳴る」音楽ではなく、旋律、内声、低音、打楽器の層が重なり合うことで、都市の壮麗さや物語のドラマ性が立体的に描かれます。
石津谷治法による吹奏楽編曲では、原曲の管弦楽的な響きを吹奏楽の編成に置き換えるうえで、音色のバランスが大きな鍵となります。弦楽器の厚い響きに相当する部分をクラリネット群やサクソフォン、ユーフォニアムが担い、金管は輝かしい主題や頂点の響きを形づくります。また、木管の細かな動きや打楽器の色彩は、バレエ音楽としての躍動感を支える重要な要素です。ロシア音楽特有の重厚さと、舞台音楽ならではの華やかさを併せ持つ、吹奏楽の響きの豊かさを存分に味わえる作品です。
コンパス・オブ・ユア・ハート
《コンパス・オブ・ユア・ハート》は、東京ディズニーシーのアトラクション「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」で親しまれている楽曲です。作曲は、《リトル・マーメイド》《美女と野獣》《アラジン》など数々のディズニー作品を手がけたアラン・メンケン。物語を前へ進める力を持った、ミュージカル的で大らかな旋律が魅力です。
曲名の「心のコンパス」は、自分の信じる道を進む勇気や、旅の中で出会う仲間との絆を象徴しています。親しみやすいメロディの中に、冒険への期待、優しさ、前向きな力が込められており、聴く人の心を自然に明るくしてくれる作品です。
鈴木英史の吹奏楽編曲では、歌うような旋律が各楽器に受け渡され、やがてバンド全体の豊かな響きへと広がっていきます。ディズニー音楽らしい夢のあるサウンドと、吹奏楽の華やかな表現力が一体となった、幅広い世代に楽しんでいただける一曲です。
交響組曲「ハリー・ポッターと賢者の石」
映画《ハリー・ポッターと賢者の石》の音楽をもとにした交響組曲です。作曲は、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズ。魔法、冒険、友情、そして未知の世界への憧れを、印象的な旋律と壮大なオーケストレーションで描き出しています。
この組曲では、作品を象徴する《ヘドウィグのテーマ》をはじめ、《ニンバス2000》《ホグワーツ・フォーエヴァー》《クィディッチ》など、映画の名場面を思い起こさせる音楽が交響的に構成されています。神秘的なチェレスタ風の響き、スピード感あふれる場面、温かく広がる旋律が次々と現れ、聴き手をホグワーツの世界へと誘います。
ロバート・W・スミスによる吹奏楽編曲は、映画音楽の色彩感を生かしつつ、各パートが活躍できるように作られています。ファンタジーのきらめきと、シンフォニックな迫力をあわせ持つ、まさに吹奏楽で楽しむ映画音楽の醍醐味に満ちた作品です。
交響詩「エグモント」
ベルギーの作曲家ベルト・アッペルモントによる《エグモント》は、16世紀ネーデルラントの貴族ラモラール・エグモント伯の生涯を題材にした交響詩です。エグモントは、スペイン支配下のネーデルラントにおいて重要な役割を果たした人物であり、その悲劇的な運命は、ベートーヴェンの序曲《エグモント》をはじめ、多くの芸術作品の題材となってきました。アッペルモントはこの歴史的題材を、吹奏楽のためのドラマティックな音楽として描いています。
作品は、エグモント自身を象徴する情感豊かな主題を中心に構成されています。この主題は曲中で姿を変えながら現れ、人物像や物語の進行を示すライトモティーフのような役割を果たします。続いて登場するルネサンス舞曲風の場面では、軽快なリズムと明るい音色によって、16世紀の祝祭的な雰囲気が描かれます。一方で、スペイン的な色彩を帯びたリズムや打楽器の用法が加わることで、当時の政治的緊張や支配の影も音楽の中ににじみ出てきます。
中間部以降は、エグモントとスペイン王フェリペ2世との対立、処刑、そして民衆の抵抗へと音楽が劇的に展開していきます。暗い旋律、重い低音、打楽器の連打、金管の鋭い動機が緊張感を高め、やがて大規模なトゥッティへと発展します。アッペルモントの書法は、映画音楽的な明快さと、吹奏楽作品としてのシンフォニックな構成力を兼ね備えており、各セクションの音色対比が物語を推進する重要な役割を担っています。
終盤では、トロンボーンをはじめとする金管群が英雄的な主題を力強く提示し、全体は勝利のコラールへと向かいます。ここでは、単なる華やかな終結ではなく、悲劇を経て自由への意志が立ち上がるような力強さが表現されています。歴史的な物語性、主題の変容、リズムと音色による劇的効果が一体となった、演奏会の締めくくりにふさわしい壮大な交響詩です。
山岸 淳
JUN YAMAGISHI
1986年 神奈川県立 野庭高等学校卒業
1992年 東京コンセルヴァトワール尚美吹奏楽専攻課程卒業(チューバ専攻)
指揮法を林紀人氏・鈴木孝佳氏に、編曲法を真島俊夫氏・森田一浩氏に、吹奏楽運営法などを小澤俊朗氏・鈴木孝佳氏に師事
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